昨年、年末の忙しない中、「住宅省エネルギー技術者講習」を受講しました。
地球温暖化問題は世界的な課題です。
建築というのは、人の活動・生活にとって必要な技術ではありますが、
環境問題という側面から見れば、環境負荷を出す要因です。
建築資材の再資源化、建築工事の無公害化というのは、技術的に進んでいます。
ですが、それは工事期間という建物が完成するまでという短い期間です。
実際には、建物が完成し運用されてから何十年という長い期間に出される環境負荷の方が
地球に与える影響は大きいのです。
その建物を省エネルギー化し、運用期間(家であれば住んでる期間)中の環境負荷低減を測る為に設けられたのが「届出に係る省エネ計画」です。「省エネの届出」と言われています。
これにより、一定規模以上の建物には、省エネ対策を施し、決められた基準にまで省エネルギー化を図らなければ行けません。
今回はその「省エネの届け出」の技術者養成の講習会。
私自身は、この届出業務を何度も行っているのですが、
法改正に伴い、届け出の方法が変わるとのことで参加してまいりました。
受講して届出の内容に変更がないことが分かりました。
届出しなければ行けない建物の基準が少し変わる程度のようです。
届出の手順は、分厚いマニュアルに沿って作業を進めて行かなくてはいけません。
作業の手順を知っている者であれば、講習の内容は理解できるのですが、
初見で、この手順と内容を理解できる人は少数でしょう。
実際に居眠りする人、話半分で聞いている人が続出していました。
これが建築の奥深いところでもあり、
新しい業務を行う場合、講習会などで、ある程度の知識は得ることはできても、
全てを理解することは出来ず、分厚いマニュアルを片手に
自分で理解しながら進めることをしなければ行けないのです。
実際、私もそのようにして、様々な業務を覚えてきました(笑)
今回の講習に参加して、「省エネの届出」の業務の再確認ができたこと
そして、修了証を発行していただけたので、参加した意義がありました。
修了証などがあれば、施主様に対しても自身の技能を証明することができ、
少しでも私どもを信頼していただく、キッカケにしていただけます。
これからも、このような講習には定期的に参加することになります。
何故か?
それは建築・デザインの世界において、知識と技術の習得に終わりは無いからです。